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ABS樹脂耐熱280度!に超音波カッターで挑む

ホットナイフ120度では太刀打ち出来ない!

 昨日、生産担当者から「近くの工場で、車の部品で切断出来ないものがあって困っているんだけど、テストしてもらえない?」と相談がありました。夕方、その方が来社。最初見たとき、PP(ポリプロピレン)かな?と感じました。

機種としては、下記3種類を容易。
超音波カッターZO-41
超音波カッターZO-40B
超音波カッターZO-334PLA

イメージで言えば、ゲートカット(余分な樹脂部分のカット)のようなテスト。
早速、ZO-334PLASで切断。溶けが気になりますが、ホットナイフではびくともしなかったと言っていた樹脂にゆっくりですが刃が入ります。

次に、ZO-41のハイモード。先ほどより溶けが少なく、刃が入ります。
結果的には、全ての機種で切断が出来ました。

量産する為、自動機に組み込みたい

切断後、実は今、カットした数箇所を同時に抜きたい(切断)したい。と相談。
ホビー用超音波カッターなので、量産で組み込むのは難しいと回答。機械組込みが可能な超音波カッターメーカーをご紹介しました。

試作や数個を手加工でカットするのであればホビー用超音波カッターを利用頂いている企業はあります。しかし、自動機組込みとなると、下記の事をクリアする必要があります。
1.外部コントロールが無い
2.温度制御が無い
3.動作時間が少ない

■外部コントロール

 自動機に組み込む際、刃が入る瞬間だけ電源を入れるなどの制御が必要になります。現在、ZO-41は、ボタンのON/OFFで動作。線をひっぱり出すのもひとつの方法ですが、改造になり、保証対象外になります。
 あとは、スイッチを押している時だけ動く、ZO-334PLASやZO-40は、スイッチを何かで固定し、電源側でON/OFFを制御すれば可能です。
 どちらにしても、そういった使い方のテストをしていないので、どうなるかは予測がつきません。

■温度制御が無い
 超音波カッターは、振動子が振動する際、熱を発生します。
 自動機に組み込む場合、ずっと電源を入れておくと振動子が熱破損する可能性があります。そこで、ホビー用は10分程度という制約をつくっています。
 刃が入る瞬間だけONをする事で熱の上昇を防げますが、量産用の装置に組み込むのであれば、振動子の温度制御は行なっておいた方が無難。

ホビー用に特化しているため、業務用への対応はなかなか難しいなぁと思った出来事でした。

投稿者プロフィール

三浦宏樹
三浦宏樹
エコーテックの新市場開拓担当。
ネットショップ運営でお客様と直に向き合いながら、超音波カッター・超音波霧化器の全国市場をつくっています。
熱く楽しく情報発信していきます!
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