圧電セラミックス
圧電材料
圧電セラミックス
電圧によって伸びたり縮んだりする特殊なセラミックス
圧電セラミックスは、高純度な粉体(酸化チタン・酸化バリウム等)を高温度で焼き固めた多結晶体セラミックスです。
圧電セラミックスに、外部から力を加える(機械エネルギーを加える)と電圧が発生し(圧電正効果)、また逆に電圧をかける(電気エネルギーを加える)と極性に応じて伸びたり縮んだりします(圧電逆効果)。
このように圧電セラミックスは、電気エネルギーと機械エネルギーを変換する性質『圧電効果』をもっています。
分極処理(高い温度下でセラミックスに直流高電圧を加えて自発分極の向きを揃え極性を与える)を行うことで、この『圧電効果』を持つようになります。
圧電正効果と圧電逆効果
圧電セラミックスを用いて超音波を出す
圧電セラミックスに交流電圧を加えると…
圧電セラミックスに電極を付けて交流電圧を印加すると、圧電効果により振動し、超音波が発生します。
共振周波数で振動させることで大きな振幅を得ることができます。共振周波数は材料の特性と形状によって決まるため、目的とする周波数になるように圧電セラミックスの形状を加工して使用します。
圧電材料/特性表
超音波を発生させるための圧電材料として、当社では、圧電セラミックス、圧電高分子膜、圧電薄膜を使用しています。
圧電セラミックスは、酸化チタン・酸化バリウムなどの高純度な粉体を高温で焼き固めた多結晶体セラミックスからなり、これに分極処理を施すことで、圧電性を持つようになります。
圧電高分子膜は、重合体の溶解体または、溶液から作製した膜に分極処理することで得られます。
特徴としては、音響インピーダンスが著しく小さいこと、屈曲性があること、溶液からの塗布により薄膜の作製が容易であることがあげられます。
圧電薄膜は、スパッタリング法により得られます。
材料としては、酸化亜鉛(ZnO)を用いています。圧電振動子の形成は、石英、サファイアなどの媒体に酸化亜鉛(ZnO)をC軸配向させることで、圧電性を得ることができます。