もけ部通信2017年1月号

電着ダイヤ式ヤスリ板ZH23開発秘話＆三遠ネオフェニックスのマスコット・ダンカーくんが超音波カッターに挑戦！

なんですの、それ？

いや、新しい挨拶を流行らせようと思って……

…………

挨拶といえば、今年1回目の更新なのですから
「あけましておめでとうございます」なのでは？

既にあけましてから1ヵ月経ってるから、それもな〜

…………

だからって、無言で豆をぶつけるな〜！

あ、それ豆じゃなくて、
せりが作ってた1/1スケール大豆フィギュアです。

どっちでもいいよ!?　節分なのは分かったから！

こんな"もけ部"ですけど、今年もよろしくお願いいたしますわ。

今回は超音波カッターでお馴染み、
エコーテックさんにお邪魔することが出来ました〜。
超音波カッター用替え刃にラインナップされているヤスリ板（電着ダイヤモンド）、ZH23について質問したいと思います。

ふふっ、こんな事もあろうかと、ユーザーさんたちから寄せられた
疑問や質問を開発の人に伺う事にしましたわ！

えっ〜〜、凄いじゃん！
……ところで電着ダイヤモンドヤスリってなんなの？

なんだか、ダイヤモンドって聞くと女の子的には、
アドレナリンでちゃいますよね。

えっ？

……なんですか、その反応？

多分、超音波カッターじゃない物に興味を示したのが
意外だったのではないかと思いますわ。

そんなことないよ！　私だって女の子なんです！　
……たぶん

でも、ダイヤモンドって100万円とかするんじゃないの？
女子高生のお財布には無理だって。

それじゃないし、見た目もキラキラしてない……

工業用ダイヤモンドというもので、
大きさは「数ナノメートルからミリメートル程度の粒状」なので
輝きは残念ながら、ないみたいです。

……ダイヤモンドは硬いから、切削や研磨に有用……

「電着というのは、電気をかけ、台金へメッキによってダイヤモンド砥粒を表面に接着させる技術」

カンペ見てる……

「模型業界では馴染みがないけれど、工業分野ではなくてはならない技術のひとつ」だそうです！

その辺も踏まえまして、ZH23開発者の方に
質問に回答していただきましたわ。

OSGコーティングサービスさんの協力を得て、電着ダイヤという工法を採ってヤスリを製作されています。他社さんと協力して開発を進める柔軟な商品展開の元になるものはありますか？

当社は、来年創業60年になる超音波応用機器メーカーの新規市場開拓企業になります。超音波技術を使った共同開発の依頼が多いため、当社に無い技術・販路を持った企業とのコラボレーションにあまり抵抗が無いからだと思います。

独特で個性的な商品ラインナップの秘密が
この辺にありそうですわね

ハイス鋼に電着でダイヤモンドの砥粒を定着させているとのことで、超音波カッターで使用する際の剛性は十分だと思います。
このヤスリ板（＃325）の素材選択や製法に関してのこだわりポイントはありますか？

弊社のこだわりというより、ZH23はお客様からの「レジンでヤスリがけ出来ない所を磨くのに超音波カッターにヤスリをつける事は出来ませんか？」という相談に応える形で製作されました。刃物メーカー、ヤスリメーカーなど様々な企業に相談する中で、意外にも社員の人脈からOSGコーティングサービスさんにつながり、試作を行った形です。

電着ダイヤという性質上、砥粒の剥離など将来的には消耗していくと思うのですが（使用する目的によって差はあるとおもいますが）、おおよその耐久時間や使用限界などの想定をお教えください。

ダイヤモンドも、工具として使用した場合、やはり摩耗は発生します。ただし、ダイヤモンドは最も高硬度であるため、工具寿命は飛躍的に向上します。
ワーク材質、使用工具などによって異なりますが、一般的なヤスリと電着ダイヤモンドを比較すると数十倍程度の寿命であると思っています。

耐久性と切削性の維持など、
全然使い減りしないので便利ですね！

色々と商品試験をされていると思いますが、今回の製品での開発エピソードなどありましたらお教えください。

実は、ダイヤの粒度の種類は、まだ他にも選択肢があります。
現在、40μm（#325相当）が商品として発売されていますが、お客様からの希望があれば、76μm（#200相当）､150μm（#100相当）､250μm（#60相当）の開発もやぶさかではありません。
超音波カッターは、刃の形状、重さ、長さなど、駆動範囲に刃をあわせこむのが非常に大変な作業になります。ですがひとつひとつ丁寧に仕上げてお手元にお届けしています。
実際に使ってみた上で「こんな所に使えるかも！」というアイディアがあればぜひ教えて下さい！　これからの商品開発に反映できるかもしれません。