さてさて、前回2回にわたり超音波カッターの歴史をお話しましたが、
今回はイベント限定の激レア替え刃情報について話したいと思います！

ふふふ……素晴らしいリアクションです。

もったいぶらずに早く言えよ〜

失礼いたしました。
以前のレポートで、超音波カッターの替刃のお話をしましたよね？

前々回の「超音波カッターとその歴史（前編）」ですわね。

その時に超音波カッターの替刃が20種類以上ある、
というお話をしたと思います。

……同一形状でサイズが1㎜単位で違う……話した……。

この20種類以上ある替刃は、様々な試行錯誤の末に誕生した訳ですが、
その中には商品化に至らなかった「幻の替刃」が
いくつも存在するのです！

20種類も作ってるんだから、商品化されてない試作品とか
珍しくないんじゃないの？

そうですね、
でもこの「幻の替刃」はその後どうなるかご存知ですか？

んん？　なんだろう、普通に破棄されるんじゃないの？

そもそも超音波が通らないとか、安全面に問題がある場合は
流石に破棄されるそうです。
ただ多くの場合、イベント限定で試作品として販売されます。

でも、販売するくらいなら製品化すれば良いのでは？

それができれば一番なんでしょう。
ただ試作品には製品化に至らない理由がある訳で、
販売時には当然その説明がなされるそうです。

……あくまで希望者のみの特別品……

そういう事。

でも、メーカーの試作品が手に入るなんてレアだよなー、
何本くらい販売されるの？　2〜3本？

替刃のコストによって違うそうですが、
10本〜30本くらいまであるそうですよ。

30本はかなりの数ですわね。

試作品30本と聞くと確かに多いんだけど、
替刃の様な小さい工業品だと逆に生産する際に
1本だけ作るほうが難しいんですよねー

それは何となく分かる。

まぁ、通常であれば当然破棄されるものなんです。
ただ実際30本の試作品を全て破棄するのはもったいないという声も多く、
それならば、あくまで「イベント・お祭り限定」というくくりで
販売する様になったそうです。

……試作品は、製品よりさらに説明を良く聞いて使用すべき……

あくまで試作品ですからね。

主にどんな理由で製品化されないのでしょう？

それは替え刃によって違うみたいですが、例えば音ですかね……
超音波カッターを使用する際、留め具が緩いと音が鳴りますよね？

しますわね。
きちんと増し締めしたり、
クリーニングすると止まりますけど。

試作品は、その音が止まらないとかがある様です。
超音波の波形は普通に出てて、耐久性も問題ないのに、
装着時の音がどうにも止まらない、とか。

なるほどねー

だからあくまで「希望者のみの試作品」なんですね。
ただ、そこまでいった商品は後々、正式に商品化される事が多いので、
先行試作品と言ってもいいかもしれません。ついでに言うと、
今まで販売した替刃は全て試作刃を限定販売していたそうです。

えーっ、知らなかった—！

そりゃあ、限られた人しか知らない「裏メニュー」的なものですから。
せりは何本か持ってたよね？

……私は……数年前からだから、平板と鋸刃くらい……

それって、もしかして〇学生くらいの頃じゃない？

まあまあ、せりと私は兄弟や親類の影響で昔から模型作ってましたから。
ちなみに、2017年5月の静岡ホビーショーにも
試作品を持って行くそうですよ。

へー、どんなの？

ふふふ、そういうと思って、エコーテックさんに見せて頂きました！
こちらです!!

とがってますわ。

痛そう！

……欲しい……

こちらは、「三角錐刃」というそうです。
さすがに私もまだ触った事はありませんから、
是非静岡ホビーショーでエコーテックさんに聞いてみて下さい。

そうなんだ。

あるイベントで曲げ刃の形状を説明されて、
翌月にはもう試作品を作られたそうです。

まぁ、大変早いんですのね。

……超音波カッターは進化するツール……開発も面白い事が好き……

その通りです。
超音波カッターは色々な意味で前例がありませんから、
ちょっと普通では考えられない様なアイディアでも、
意欲的に取り入れて下さいます！

よし、じゃあ5月までに替刃にしたらおもしろい形でも考えるか！

いいですわね、みんなで考えましょう。

……ひとつずつ……？

まぁ、思いつくならいくらでもいいと思いますよ(笑)
エコーテックさんも、意見を必ずしも反映できるわけではないので、
あくまで提案ということは忘れずにね。

それでは5月、静岡ホビーショーでお会いしましょう！