噴霧する液剤は、ご自身で調べて対応をして下さい。

以前のブログにも書きましたが、最近また増えてきたので再度記載をしておきます。

「御社の超音波霧化器ジアミストJM-200を購入しました。
　家で次亜塩素酸水を生成する器具(＊＊＊＊＊）(又＊＊＊＊＊という次亜塩素酸水)を使用してもよいでしょうか？
体に害はありませんか？
効果はありますでしょうか？
次亜塩素ナトリウムはダメとか次亜塩素酸水のアルカリ性とか弱酸性とか、色々な情報がありわからないので教えて下さい。」

という質問を多く頂きます。
当社としては、お付き合いの無い液剤メーカー様の情報はありませんので、購入した販売店か、液剤メーカー様に確認下さいと回答をしています。

過去のブログをお読み頂ければいいのですが、結構モリモリっと多いので基本となる点を記載しておきます。
１．安全性試験は、吸引暴露毒性試験の有無を確認してください。
　眼に入って大丈夫か？
　飲んで(経口毒性)大丈夫か？
　皮膚についても(皮膚刺激試験)大丈夫か？
　などの試験はだいたいの所が行います。(これすらないと問題です)
　しかし、吸引暴露毒性試験は費用が高額なので90日以上の試験を持っている液剤メーカーは少ないです。
　費用をかけて試験を行っている＝安全性試験を重視しているメーカーと言えますので１つの判断基準にしてみてください。
　※さらに空間噴霧の塩素濃度試験のデータを持っている所もおススメです。

２．液質を確認する　pH5.5-7.0/次亜塩素酸濃度50ppm以下
　当社は、2001年に超音波霧化器を発売して以来多くの液剤メーカー様に国産の超音波霧化器を提供してきました。
　上記の数値は当社機械を壊さない為の目安ですので、大学などの研究機関などではこれに入らない様々な液剤を入れて実験をしています。
　中には、劇物を噴霧する事に利用するケースもあり、水に近い性質のものは、超音波霧化器ジアミストに入れれば、だいたいのものは霧にしてしまいます。
　次亜塩素酸水と呼ばれる中には、強酸酸性水、弱酸性水というpHが酸性に強く傾いている液剤も含まれます。
　この液剤を噴霧すると当社機械内部の腐食や周りへの影響も高い事から推奨しない液剤となっています。
　また、簡易に塩を電気分解する装置が市販されていますが、液質がどのように安定しているのかわからないのと、塩をベースにしているということは、それらを適切に処理しないと反応すると塩に戻る場合があります。
　基板内部に付着した時は塩害を発生する可能性もありますので、簡易なものではなく、適切に処理をした液剤を製造している液剤メーカー様からの購入を当社の機械に入れるのであればお勧めします。

※粉を溶かして次亜塩素酸を生成するものは、当社噴霧器の粒径が細かいので溶けきらずに咳き込む事がありますので、推奨しておりません。

３．次亜塩素酸ナトリウムに関して

次亜塩素酸ナトリウムは、消毒剤です。
消毒剤の噴霧はWHOなども提唱しているように当社でも推奨していませんし、機械が故障する可能性が非常に高いですので絶対に入れないで下さい。
※次亜塩素酸ナトリウムといってイメージがわかない方は、お風呂用洗剤や雑巾などを白くする漂白剤などが次亜塩素酸ナトリウムです。

次亜塩素酸ナトリウムは、濃度を濃いものを噴霧し続けると肺が真っ白になり健康被害になりますので、くどいようですが超音波霧化器には入れないようにして下さい。

４．効果に関して

次亜塩素酸ナトリウム以外は、消毒剤ではありません。
効果があったとしても消毒剤として宣伝、販売をすることは薬機法があり禁止されています。
購入される液剤メーカーおよび販売店で、ノロウイルスに効果！や肺炎コロナ対策！インフルエンザ対策！などを記載している所は、法律を守っていないと言えます。
こういった所の液剤の購入は控えた方が良いと思います。
また、極端に安い液剤は、安全性試験や効果試験を追加でとっていく粗利益をとっていない所が多いように感じますので、様々な試験データについて質問するのが良いと思います。
※試験番号など確認して見てください。

また、手指消毒に関しても基本は石鹸の手洗いを私も推奨しています。
人体に直接吹きかけるのは薬機法違反ですので、お客様が行うのが自己責任で行ってもらえば良いですが、店が売る時にPRは出来ません。
これらも確認しておくと良いのではないかと思います。

５．液が合わないとこんなことにもなります

液剤が合わない一例をご紹介します。
ボトルキャップ組立品ですが、右側が通常品です。
液剤によってゴムが膨潤してしまったのが左側です。
長年当社は、機械を販売する際、出来る限り液剤メーカー様と試験をしながら機械を販売しています。
これは、液剤との相性があるためです。
出来れば、液剤メーカー様から超音波霧化器だけを買うのではなく、そこでおススメしている液剤と一緒に購入下さい。
当社でも把握していない液剤は、機械が壊れるかどうかはまったくわかりません。

現在も多くの液剤メーカー様から卸販売の希望を頂いていますが、お断りしているのは液剤と会わない可能性もあります。
売れるからといって新規取引先を増やしてしまうと、相性の合わない機械での利用が増えるとトラブルのもとになるのを心配しているからです。

最後は自己判断で意思決定しましょう

いまだに、「次亜塩素酸水を空間噴霧しているお店はいかない」とか、「〇〇に対して効果が無い」「空間噴霧はアブナイ」など、知識が無い人達がSNSを使って発信していますが、それはそれで仕方が無いことだと思います。
普段使っている人は、「次亜塩素酸水を空間噴霧しているお店だから入った」、「〇〇に対して効果がある」「「空間噴霧は危険ではない」とわざわざSNSに発信しません。
なぜなら、自分が選定している時にそういったデータをきちんと把握して、商品を選んでいるからです。
金持ちが自分で金持ちとあまり言わないように、次亜塩素酸を主成分とした液剤（次亜塩素酸ナトリウムは除く）を空間噴霧している方は、わざわざSNSに発信する意味が無いのです。

日本は白か黒か、みんな一緒で無いといけないような雰囲気があります。
間違った方向に進んでいてもそれを止めようとする声に対して、なんとなく感じている人も一緒になって攻撃をする国民性があると感じています。

正直、使いたい人は、使えばいいし、使わない人は使わなくていいと思います。
他人が意思決定していることに対して、わざわざ否定してSNSに発信する意味があるのだろうか？
そんな事をふと感じました。

※すべての次亜塩素酸水、次亜塩素酸を主成分とした液剤(次亜塩素酸ナトリウムは除く)を肯定しているわけではありません。
私は、私自身が超音波霧化器メーカー営業担当として、液剤メーカー様とお付き合いがあり、色々なデータを見させて頂いている液剤しか信用していないです。
※不安な方、おススメの液剤はこちら。次亜塩素酸除菌水20L

■参考までに現場で20年近くやってきた世界初の次亜塩素酸水溶液(pH5.5-7.5/50ppm以下)対応の超音波霧化器メーカー　担当者としての個人的見解をブログで記載しています。
上から日が古い情報となります。
参考までにお読みください。
・「次亜塩素酸水」の空間噴霧について(NITE＝製品評価技術基盤機構)
・NITE　次亜塩素酸水等の販売実態に関して２
・「次亜塩素酸水」の空間噴霧は行ってもよいのですか？
・世の中ってパンドラの箱がたくさんあるようで、面白いですね
・丙情報が誘導を引き起こす怖さ
・学校における消毒の方法等について（次亜塩素酸水噴霧）
・次亜塩素酸水溶液の安全性説明の発表を聞いて
・最終意思決定は、現場から一番遠い所で行われている
・超音波霧化器メーカーとしての取り組み
・空間噴霧という言葉にも反応？
・清掃前・清掃中・清掃後の次亜塩素酸除菌水噴霧
・塩素濃度試験報告

■超音波霧化器とは

投稿者プロフィール

三浦宏樹

エコーテックの新市場開拓担当。
ネットショップ運営でお客様と直に向き合いながら、超音波カッター・超音波霧化器の全国市場をつくっています。
熱く楽しく情報発信していきます！

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