東京都消費生活総合センターからのアドバイスについて

国や県などそれに準ずる機関は、正しい情報を正しく伝えるということをして欲しいと思いますが、専門家がいない状態で、良かれと思って発信していることが、混乱を招く要因になっている気がします。
東京都の経営革新事業などで、次亜塩素酸水などを展開している企業もあるわけですから、そういった専門業者の声も聞いて情報発信をしたらいいのにと思います。

東京都消費生活総合センターからのアドバイスについてを見た、お客様から、当社製品について質問がありましたので、超音波霧化器をお使いの方に今日は書いています。
他社様の機械に関しては、こちらではわかりません。

2021年3月2日発表の東京都くらしWEB、「加湿器での次亜塩素酸水の空間噴霧にご注意ください！～人がいる場所では噴霧しない、金属製品や家電製品のさびにも注意しましょう～」について。

消費者に警戒して下さい！というのを都が都民に発表しているという文章として、これでいいのか？というのが正直な感想です。
担当者は、こういった文章を書く際、賛成・反対両方の意見を聞いた方がいいと思います。

相談事例１
・お年寄りや赤ちゃんにも安全とうたわれていた
・空間噴霧用の加湿器のレンタルがセットになっている次亜塩素酸水の定期購入を契約
・後日、次亜塩素酸水は人がいる場所で噴霧しないようにと、公的機関の注意喚起を見た
・使用することが不安になった。
というものです。

(東京都回答)
人がいる場所では、加湿器による次亜塩素酸水の空間噴霧はやめましょう。

そもそも、超音波加湿器は、加湿を目的としています。
液剤は、精製水や蒸留水を入れて噴霧するものがほとんどです。
加湿＝粒径が粗いもの＝周波数が低いものが多いです。
当社に質問が来ても、加湿目的で使いたいのであれば、海外製の加湿器の方が安いのと加湿量が多いので、そちらを購入して下さいと伝えています。

今回、どういった業者が販売しているかわかりませんが、そもそも最終ユーザーが、都に相談した時点で、親身に相談にのってくれない業者なのかな？と思ってしまいます。
気になる点としては、空間噴霧用加湿器ですが、超音波式？熱式？ハイブリッド式？どの方式なのかとても気になります。
加湿器は粒径も粗いですので、次亜塩素酸を主成分とする液剤(次亜塩素酸ナトリムを除く)を噴霧出来るものを購入するようにして下さい。

また、私自身、長年自宅で使っていますが、正直、一般のご家庭では不要だと思います。
適切な感染対策をしていれば充分かと思います。

(東京都回答)
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸を主成分とする酸性から弱酸性の溶液で、酸化作用により除菌やウイルスを不活性化する効果があることが知られています。

ブログには何度か書いていますが、「次亜塩素酸水」は強酸性水、弱酸性水、微酸性水とpHが違います。
東京都で書いてある内容ですが、酸性～弱酸性の溶液でとありますが、これでは次亜塩素酸水全体を指していません。
(当社では、空間噴霧用で適しているのは微酸性領域～中性としています。）
ただ、都として、酸化作用により除菌やウイルスを不活性化する効果があると回答しているのにちょっと驚きました。
なぜなら、医薬品や医薬部外品では無いのに、ウイルスを不活性化する効果があると回答しているからです。
液剤を販売している業者は、薬機法があるので言えないですからね。
こういう書き方は、液剤を販売している各社は、プリントアウトして都が認めているような表現をするので、都の担当者は気を付けた方がいいですね。

(東京都回答)
加湿器に次亜塩素酸水を入れて空間噴霧する使用方法を案内する製品が多く販売されていますが、現時点では薬機法※に基づいて品質、有効性、安全性が確認され、「空間噴霧用の消毒剤」として承認が得られた次亜塩素酸水はありません。

ここも厚労省の見解に関して、ブログで何度でも書いて来ましたが、昔から次亜塩素酸を主成分とする液剤(次亜塩素酸ナトリムを除く)を販売してきた業者の多くは、消毒剤として販売はしていません。

雑貨品として、消臭・除菌液として提案をしています。
薬機法に基づいてという表現は、まともな会社なら当たり前の事で、次亜塩素酸水だけが危険だと刷り込む表現と言えますので、空間の殺菌、消毒を表現している液剤はありませんの表記にしたほうが適切だと感じます。

また、介護施設などは加湿器肺炎、レジオネラ肺炎が超音波加湿器の液体の管理を怠った為に発生するのをわかっていますので、こうした次亜塩素酸を主成分とする液剤(次亜塩素酸ナトリムを除く)を採用し、水に雑菌が発生する時間を遅くしているケースもありますので、都にある介護施設、病院など現場の事例を調査してあげて欲しいものです。

(東京都回答)
次亜塩素酸水のミストが人の目に入ったり、皮膚に付着したり、吸入されたりするおそれのある状況で空間噴霧することはおすすめできません。 ※　医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律（医薬品医療機器等法） 【参考】 新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について（厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ） https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html

これも、以前にも書いていますが、液剤の状態で目の刺激試験、皮膚付着試験、呼吸器は吸引暴露試験、塩素濃度試験をやっているメーカーは数多くあります。
こういった情報をコロナの手指消毒への転用評価の際、NITE(製品評価技術基盤機構)に資料提出しましたが、それは今回の評価対象でないという回答が返ってきました。
その際、病院での利用実績も各液剤メーカーから集め提出もしましたが、現場で長年利用された事は調べようもしないのが今の日本の現状です。

おススメ出来ない理由をきちんと、書くべきだと思います。

そもそも相談者は、解約したかったけど、解約出来なかったのではないか？
だから、都に相談したのではないかと感じます。
液剤のコストがかかりますから、一般家庭に毎月液剤を送るような販売方法は、正直難しいと感じます。

相談事例 2
・加湿器をリース契約し、次亜塩素酸水を入れて使用している。
・次亜塩素酸水が家電製品 に影響を及ぼすことがあるか。

これも、加湿器の方式がわからないし、次亜塩素酸水もどのph、濃度なのかもわからないので答えようが無いといえます。
次亜塩素酸水でなくても、加湿器に水を入れて噴霧しても、機械の設置場所次第では家電製品に影響を与えると思います。
次亜塩素酸水を叩きたいと思いますので、こういう表現なのでしょうか。

当社は、様々な液剤メーカー様に供給をしていますが、次亜塩素酸を主成分とする液剤(次亜塩素酸ナトリムを除く)以外の液剤メーカーさんにしたら、こういった表記は万々歳ですね。

(東京都回答)
次亜塩素酸水は液性によって金属をさびやすくする作用があると言われています。 人がいない場所であっても、次亜塩素酸水を空間噴霧する場合は、小型の家電製品は片づける、大型の家電製品はミストが直接当たらないようにするなど、金属のさびを防止する工夫をしましょう。 家電製品のさびはわずかであっても、接触不良などの不具合につながる危険性があります。

これは、ひどい試験だなぁと思います。
ビンの中に閉じ込めて蒸発させれば、湿度は100%。
遅かれ早かれ錆びるでしょう。
加湿器に入れての試験ではないものを加湿器の噴霧で錆びると結論を出すのは、論点がズレているというか、これが都の公式見解となると、正直、発表部門のチェック機能は大丈夫なのかな？と思います。

公的機関にいる人は、どんな情報を出しても給料は出るわけですから、やりたい放題なんだと思いますが、液剤を販売している人は、液剤が売れなければ廃業するしかありません。
きちんと詳細にどういった液剤がなぜダメなのか、人の人生を左右する情報を都の見解として、発表しているのですから、正しい情報を正しく伝える事を行って欲しいと思います。

正直、強酸性水など酸性の強いものを入れれば当然ですが錆びます。
強酸は、錆る。
少し理科が得意な方ならわかりますから、わざとそういった試験をして恐怖を煽っているようにしか思えないです。
通常こういった発表をするのであれば、きちんと液剤の性質(どういった方式で、どういったｐＨでどういった濃度だったか）は最低限書くことが当たり前だと思いますが、わざわざ隠して発表していますよね。

今回の件ですが、液剤メーカー各社に錆に関する資料が無いか確認しました。
その企業のデータなのでどこかは伏せますが、pHによって錆が発生するというのがわかる試験データを持っている液剤メーカーがありました。
その液剤メーカーの液剤は、次亜塩素酸水ですが各金属への評価結果は、水と同等でした。
中には、液剤メーカーで1年トイレで使っていて、部屋の中にある金属が錆びていない画像を送ってきてくれたところもありました。

各液剤メーカーはこうした誹謗中傷に負けず、自社の液剤の試験を行い、駆逐して欲しいとあらためて思います。

あっ、結論。
心配な方は、当社の機械に入れる液剤メーカーに錆に関して聞いて見てください。
水でも錆びるものは、同じように錆びますが、当社の機械は加湿器よりも霧が細かいため、加湿器の霧よりも乾燥が早いです。

■超音波霧化器とは

投稿者プロフィール

三浦宏樹

エコーテックの新市場開拓担当。
ネットショップ運営でお客様と直に向き合いながら、超音波カッター・超音波霧化器の全国市場をつくっています。
熱く楽しく情報発信していきます！

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