超音波カッター使用レポート
曲刃でレジンキャストを掘る

▲替え刃『曲刃(R5)ZH03』。奥まった部分の加工や、すくい上げるような加工に適した替え刃だ。

今回紹介する替え刃は曲刃(R5)。 曲刃は刃の部分は平らだが、背の部分が曲面になっている替え刃だ。 曲面をてこの原理で動かすことで、力を入れずに奥まった部分をカットすることができる刃で、主にプラモデルのパーツの奥まった部分にあるダボやピンを除去する時などに有効。
キット内部を作りこみたいときや、カットモデルやメカモールドの作り込み、間接などを仕込む際の強い味方になる替え刃である。曲刃の使いどころはダボの切断だけではない。
特に相性が良いのがガレージキット等で使用されるレジンキャストを大きく削る作業だ。 例えばムクのキャストを削り軽量化する場合や、ポーズ変更のためのレジンキャスト内部の加工。さらに関節パーツを仕込み可動化する時など、曲刃は少ない力でレジンキャストを大きく彫る場面で活躍してくれる。
そこで今回はレジンキャスト曲刃で彫る手順を紹介しよう。

刃を入れる

刃を入れる

まずは彫りたい場所に垂直に刃を当てる。曲刃の先端は刃が平らになっているため、先端が尖った刃よりは刃を当てたときの横滑りが少なく、狙った場所に刃を当てやすい。
ただし、加工の精度を要求する場合は念のため掘る位置に印をつけ、傷をつけたくない部分をマスキングする等の下準備を行ってから加工をはじめると良いだろう。

ハンドピースを立て

キャストを彫る

ハンドピースを立てキャストを掘る

刃を当て超音波の振動で刃が少し沈み込むのを確認したら、ハンドピースを立てる。
すると、超音波による切れ味+てこの原理で簡単に素材を彫り出すことができる。 この際、ハンドピースを立てることのみに意識して、下方向へハンドピースを押しつけないようにすること。力の入れすぎは刃を痛める原因となる。

囲むように削る

刃先を中心にへこみ

同じ要領で削りたい部分を囲むように数カ所同様の可能を行う。 この時の注意は刃を立てる方向。削りたい部分が内側になるように刃を入れていこう。 今回は四角くなるように4カ所に曲刃を入れた。

ハンドピースを回して彫る

ハンドピースを回して彫る

ある程度彫りこんだら、ハンドピースを回すように動かし彫った部分をつなげていく。
簡単にレジンキャストを削ることができるが、削りかすで削っている部分が見えなくなりがち。
こまめに削りかすを除去しながら削っていこう。

ランダムに彫り加工する

ランダムに彫り加工する

ランダムに曲刃を入れることで、ダメージ表現を加えることもできる。
また、パテで造形を追加したい時には、削った部分をあえて荒らすことで、パテの食いつきを助けることもできる。


▲刃の先端が平たくなっている特性を活かし、刃を立てすべらせることでカンナがけの要領で造形表面の大まかな削りを行うこともできる。

奥まった部分の加工に優れるだけなく、“切る”に加え“彫る”作業にも適した曲刃。
様々な使い方ができる刃なので、ぜひとも1本用意しておきたい。

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